〔授業の目的・ねらい〕 義肢とは然るべき理由で、肢節を切断し、その肢節の機能及び外観を補うための装置として使用されるものである。近年、医学の発達により、対象者の高齢化や肢節温存による手術手技の向上、さらには義肢の材質・形状・構造も著しく進歩してきている。そういった、義肢を取り巻く外環境は整備されてきているが、その恩恵を対象者が十分受けるためには、適切な処方と選択が必要不可欠である。われわれ理学療法士が義肢の領域で担うのは、個々の対象者を慎重に評価し、対象者に適切な義肢を 選択し、その義肢を対象者が十分に活用できるように身体的・精神的な環境を整えることである。 以上の点を踏まえて、義足を中心にその適応とリハビリテーションについての基礎 知識を教授する。 〔授業概要〕〔教科書〕義肢装具のチェックポイント 日本整形外科学会 監修 (医学書院)切断と義肢 澤村誠志 著 (医歯薬出版)〔参考書〕〔その他〕〔成績評価の方法〕試験、出席状況、授業態度を総合的に評価する【前期】① :総論(定義、歴史)② :義肢に関する基本的事項③~④ :義肢処方の流れ (採型・組み立て・装着)⑤ :義肢に必要な運動学⑥ :正常歩行・義足歩行⑦~⑩ :切断 (切断者のプロフィール、原因疾患、切断部位の 選択、切断手技、上肢・下肢切断の機能的 特徴)⑪~⑭ :大腿義足 (義足の種類、ソケットの分類、各ソケットの特徴、 アライメント、異常歩行)⑮ :膝継手⑯ :前期試験科 目 名義肢学学 科 名理学療法学科必 修 科 目区分・授業方法専門 ・ 講義単 位 数担当講師宮木 鉄平学年・学期2年生 前・後期2【後期】①~④ :下腿義足 (義足の種類、ソケットの分類、各ソケットの特徴、 アライメント、異常歩行)⑤ :足継手・股継手⑥~⑦ :股義足 (適応断端、ソケットの種類、アライメント、歩行)⑧ :膝義足・サイム義足⑨~⑪ :義手(義手の役割、義手の分類、能動義手、 電動義手)⑫~⑮ :切断者のリハビリテーション (切断者のリハビリテーションの過程、 断端のケア、拘縮・浮腫、義肢装着前 訓練、義肢装着訓練)⑯ :後期試験66
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