愛媛十全医療学院平成30年度授業要綱
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-7-学科名理学・作業必修科目科目名倫理学区分基礎分野単位数担当者講師 森川 孝学年・学期1年生後期1〔授業の目的・ねらい〕Ⅰ~Ⅲは、古典古代から人類が知的格闘をし続け今日なお我々が問い続けているテーマを扱う。Ⅳは、生命=医療倫理のあり様を問うという現代固有のテーマを扱う。いずれも既知の学知を学びながら、それらが現代の人間=社会生活に投げかける意味を問う試みとなる。〔授業概要〕Ⅰ.共感の倫理(第1回~第4回)ⅰ.共感は人間の根源的欲求に根ざすもの;承認の欲望ⅱ.共感を成立させるものは何か?;公平な観察者と適宜性ⅲ.良心と社会道徳;想像的共感と慣行的共感ⅳ.賢者の心と弱い心~経済的繁栄の論理と社会秩序~Ⅱ.愛と社会倫理(第5回~第7回)ⅰ.愛をめぐる諸類型:異性愛、社会的愛、宗教的愛ⅱ.愛は感情か‘Art’かⅲ.欲望としての愛と倫理的愛Ⅲ.正義と社会倫理(第8回~第11回)ⅰ.古代ギリシャにおける正義観;プラトンとアリストテレスⅱ.ロールズの正義の2原理が問いかけるものⅲ.サンデルが説く目的論的正義-公共性を問うⅳ.センが説くグローバル化する世界の正義;現実志向型対比視点と包括的結果主義Ⅳ.生命倫理の現在(第12回~第14回)ⅰ.SOL(生命の尊重)からQOL(生命の質)へInformedConsentの意義ⅱ.尊厳死と尊厳のある生ⅲ.脳死と臓器移植;2009年臓器移植法の改定に見られる人の死の定義の激変Ⅴ.全体のまとめ(第15回)試験(第16回)〔教科書〕なし〔参考書〕1.アダム・スミス~『道徳感情論』と『国富論』~,堂目卓生,中公新書,20082.アダム・スミス著『道徳感情論』村井章子&北川和子訳、日経BP社、20143.これからの正義について考えてみよう,Mサンデル,早川書房,20104.ケアと尊厳の倫理,葛生栄二郎,法律文化社、20115.ニコマコス倫理学,アリストテレス著、岩波書店6.愛するということ,エーリッヒ・フロム著鈴木晶訳、紀伊國屋書店7.ケアとは何だろうか広井良典編著ミネルヴァ書房,2013〔その他〕〔成績評価の方法〕最終週に行う教場試験(ペーパーテスト)における評価を基本とする。ほかに、テーマの節目ごとに課すレポートや、授業への積極的参加姿勢(発言などによる)を加点材料とすることがある。
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